なんだって~?黄金トリオの未発表曲が追加されてるだとぉ~?

…というわけでまたまた買ってしまったPortrait in Jazz。もう何枚同じアルバムが…いやいや同じじゃないんですって。

今回のものは、RIVERSIDEの名盤に24ビットリマスリングを施し、キープニューズの新たなライナー(輸入盤なので英語だけれども)も付属させた「KEEPNEWS COLLECTION」として発売されたシリーズの中の1枚。

そこに「COME RAIN OR COME SHINE」と「BLUE IN GREEN」の別テイクが収録されており、これは「THE COMPLETE RIVERSIDE RECORDINGS(BOX SET)」にも入っていない未発表音源。このアルバムのレコーディングは1959年だから、キープニューズはなんと50年も隠し持っていたと言うわけだ。マスターテープも劣化するんだし、なんでもっと早くに…と思わなくもないけれど、そこはやはり当時のプロデューサーだけに、もともとの曲数、そして曲順のオリジナル作品としての体裁を大切にしたかったのかも知れませんね。

それでもラファロの急逝によって、たった4枚のアルバムを残しただけで終わってしまった黄金トリオの音源は相当に価値の高いもの。張りつめた緊張感のなかから紡ぎ出される一音一音がどれも宝石のように輝いている。

未発表だった2曲はヒスノイズがちょっと大きめだったのが残念だけれど、ともにレベルは高く、とくに「COME RAIN OR COME SHINE」の方はちょっと雰囲気を変えた演奏が楽しめる。それでもやっぱりこのアルバムはオリジナルの収録曲がいい(ステレオ盤とMONO盤の収録違いは別として)。Jazzの場合曲の構成があまりにしっかりしていると、それを感じさせることなく聴いてしまい、ともすればその凄さを見逃してしまいがちだが、未発表音源などを聴くとナルホドと思うことも多く、また1枚のアルバムの構成や曲順の重要性にもあらためて気付かされる。

Portrait in JazzのCDは、ほかに20ビットリマスタリングのXRCDがあって、ちょっと聴き比べてみたところ、当然と言えば当然だがその音に違いがあった。XRCDの方が緻密で多くの音が聴こえ、「こっちのがいいかな?」と思わせるのだが、KEEPNEWS盤の方が全体的にマイルドな印象で、ピアノの音に質感があり、オリジナル盤に近いような気もする。「When I Fall in Love」のような曲はKEEPNEWS盤の方が楽しめるかも知れない。以前XRCDとK2HDを比べたことがあったが、XRCDを標準とするとKEEPNEWS盤はK2HDとは対極にある感じ。数値追求型の日本と気持よさ追求型の米国という見方もできるが、ちょっとそれは短絡的すぎるかな?

このCDのおかげでちょっと久し振りに「Portrait in Jazz」を聴き込んだけれども、やはり素晴らしいアルバムだ。半世紀近くたっても色褪せるどころか、聴き込むほどに輝きを増す感じで、きっと生涯聴き続けていくんだろうとなと思う。

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