今回のご登場はVOLVOのV50である。マツダ・アクセラ、次期フォード・フォーカスとプラットフォームを共有するモデル。

自分にとってVOLVOというのは非常に身近にあり、学生時代にいつも遊んでいた友人のクルマがVOLVO244GLと、大きな丸目2灯をはじめとして非常に個性的かつ風格があり、ボディカラーも非常に美しく、当時の自分に「輸入車」というものを植え付けた。もっとも運転はもっぱら友人だった訳だが、一度ステアリングを握らせてもらった時に、当時の狭い井の頭通りの赤信号をぶっちぎってしまった覚えがある。
今回のV50はそのショルダー部のふくらみが当時の244を思い起こさせるデザインだ。このところのVOLVOは上級車種のV70をはじめ、このような張り出したショルダー部のデザインが流れだし、オデッセイ等もある意味通じているが、個人的には全体的な調和の点でこの手法はいまひとつ好きではなかった。しかし、V50は非常にうまくまとめており、そのバランスレベルの高さが244を思い起こさせたのだろう。
V50 はショルダー部に限らず、非常に魅力的なデザインをしている。全体的にクリーンで、適度にクールなのだが表情、そして親しみがあり、ドーンブルーパープルというボディカラーがまた非常にこのフォルムにマッチしてイメージを助長している。それらは自動車らしさというよりも、すぐれたデザイン家具に通ずるものがある。とは言え、自動車としての本質は確実に持っているし、ラインナップの中では最もスポーティなフォルムと言える。それにしても期待していなかったと言う訳でもないが、VOLVO V50のデザインの出来の良さには正直驚かされた。リアゲート周りだけが若干煩雑な印象を受けるが、ナンバープレートの位置をバンパーに移せばいいのではないだろうか。
インテリアもなかなかいいが例のS字パネルはちょっと飛び過ぎのきらいがある。今回のクルマは2.4iで木目調だったが、これはすべてT5のようにメタル調でいいのではないか。安全面でいいかどうか分からないが、パネル上部をまたダッシュボードに無理にくっつけなくてもいいような気がする。操作自体は秀逸でグラフィック共々高レベルと感じた。またシートの形状もよく吟味されていてエレガントで知的な印象を持った。オーディオはなかなかレベルが高く感じたが、いいのは音場で、音そのものに関しては作られた音っぽいし、メリハリももうひとつ。
運転してみると…V50は面白くなかった。動力性能、操安性、乗り心地、音、どれをとってもいまひとつ洗練を感じない。確かにボディ剛性は高く、よく曲がるし基本性能自体に問題はなさそうに感じるけれど、ちょっとバラバラな感じだし、なんというか横Gのかかりかたが妙なのだ。なかでも意外だったのはブレーキ。効きが悪いのではなかろうが、現代のクルマにしてはフィールが良くないし、あまり効かなさそうな印象も与える。ただ、その辺りに関してはフォーカスやアクセラによってシャシー性能の優秀性は実証されているのであるから、熟成によって素晴らしいものになる可能性は高い。それに388万というプライスタグを正当化するにはもう少しのプレミアム性が必要だろう。今後に期待。
VOLVO V50 2.4i
全長×全幅×全高=4470×1770×1450mm/ホイールベース=2640mm/車重=1450kg/駆動方式= FF/2.4リッター直5DOHC20バルブ(170ps/6000rpm、23.5kgm/4400rpm)/車両本体価格=388万5000円
※もうちょっと安ければ…

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