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フィエスタ、ブ~ビ~。

とあるコンビニで、今月発売のカートップの表紙を見たら「激辛ハッチ真夏の採点」とある。

フィエスタSTをはじめ、ポロGTI、スイフトスポーツ、ミニ・クーパーS、コルト・ラリーアートRが並んでいる写真が。これはもうフィエスタのブッチ切りでしょ~と安い事もあって内容も見ずに買ってしまい、あとでみたところ、なんとブービー(爆)ありゃまーである。
でも、ランキングは藤島女史の結果で、桂氏のコメント内容をよくよく読んでみると、全然悪くなくて、むしろ好評価、結局順位はあまり関係なくて、ミニがビリという結論を見ても、これも提灯なのかなーと思わなくもない。

まあ、評価する人によって結果が変わるのはある程度仕方なくて、大事なのはその人がどこで評価してもその軸がブレないことなんだろうけれど、あまりに違うのもレベルを疑ってしまう。一般ユーザーであればその用途や目的も違うから当然評価は大きく変わってくるだろうけれど、自分が思うのは、まずそのクルマのコンセプトがどれだけ高い目標を持っていて、なおかつ時代に合っており、結果がそれをどれだけ達成したものであるかだと思っている。
だから、例えばいくらワインディングでフィエスタSTがポロGTIよりも楽しかったとしても、狙い所が違うのでそれだけでフィエスタSTが優れているとはならない。また、ホットハッチ同士と言えども、例えば実用車ベースのクルマは、それによってサスペンション形式など制限も多いことから、最初からスペシャルティとして造られたミニとは、速さや楽しさだけの比較は不公平と言うもの。よくエンジンが何点、足回りが何点とかやっているが、そのクルマのエンジンや足回りに対するプライオリティが違う以上は、あまり意味がない。

逆に言えば、コンセプトや、その達成度が同等であれば、ユーザーは自分に合ったコンセプトを掲げたクルマを選べば良いと言うわけで、そういう比較をしてもらえれば、多少はばらつきも少なく、多くのユーザーが参考にできるのではないだろうか。

そこでフィエスタSTの評価だが、やはり買っただけあって自分自身の評価は相変わらず高い。非常に精度の高さを感じさせるフィーリングを持っているのが素晴らしい。もはやひいき目もあるし、今回登場のクルマすべてに(評価できるほど)試乗したわけではないので、そのへんは差し引いてもらいたいのだが、フィエスタSTの掲げたそのST哲学とも言えるコンセプト自体の志の高さと、その達成度を考えた場合に、やはりかなりのもの。実用性や居住性を犠牲にせずに、ビギナーからプロまで楽しめる奥深いダイナミクス。というコンセプト自体、それらが相反する要素だけに簡単な事ではなかったはずだ。それを、ボディ、エンジン、足回りからシートやサウンド、デザインまですべての要素を、どれを突出させるでもなく、ハーモニーとして高いレベルにまとめ、結実させているあたり、厳然とした方向性があったからこそだと感じる。数多くのテストを重ねても、方向性が曖昧だったり、テスターやパーツ担当ごとに違っていたりしては、仕上がりに反映されてしまうのも当然だ。

また、フィエスタSTはベース車の本質を維持したまま更に磨き込んだモデルであり、決してフィエスタのコンポーネンツを使って造ったスポーツモデルではない。ベース車両の資質が高いからこそとれる方向性なのだ。

フィエスタSTのシートポジションの高さは、CT誌ではマイナス要素として挙げられていたけれども、なにがなんでも重心を低くと言うレーシングカーではあるまいし、実用性の確保を掲げている以上、それ自体が決してマイナスではないはずだ。(自分は低い方が好みではあるけれど)むしろ結果として出来上がった運転姿勢の適切さから、フォードは正しい答えを導きだしていると感じるし、そのために用意されたシートも非常に良くできており、掛け心地もさることながら、サイドの張り出しにしても、サポート性と乗降性を両立させた優れものだ。こういった点でもコンセプトを把握した評価が重要性なことが分かる。

ただし、CT誌でも指摘されていたフットレストの有無などは決して無視してはいけないものだろう。最新のフォーカスにもないとなれば、元々付ける気はなかったととらざるを得ない。それでいて左ハンドル車にはあるのだから、まったく納得がいかないと言うもの。
自分はフットレストがない事にも慣れはしたけれど、それは別問題。安全にも関わってくるだけにキチっと対応してもらいたい。例えばポロGTIはフットレストもあるし、ステアリングは握りの形状がより好ましいだけでなく、テレスコピック機能もある。また最小回転半径にしても、よりよい数値を達成しており、実用性を重視するのであればなおのことこのあたりも向上させるべきだろう。ダイナミック性能を磨き上げる資質は、一朝一夕には得られないが、これらはそういった性格のものではないだけに勿体ない。特に日本ではこういった気配りが、従来輸入車の価値のひとつとして認識されやすいのだからなおさらだ。


Categories: Car

フィエスタのドア » « 幸七そばでランチ

3 Comments

  1. あくまでも参考として取り上げられる筈なので、もっと正当な評価があってもいいのだろうけれど、とにかくクルマを中途半端、もしくは知りすぎてしまっている人たちが書かれる記事は個人的解釈が多い気がします。
    ワタシがクルマを知っている知らないは別にして、ホントに最後は試乗してみないと分からない。KahanさんがFIESTA STをお気に入りなのと一緒で、ワタシもFocusなんて見向きもしなかったのに試乗したとたんに一気に刺さって衝動買い。
    だから、雑誌なんて参考にならないもしくは人の意見を知りたい…くらいのつもりでいるのですが。。。。ネ^^
    とにかく疑問なのはみんなこぞって似たような意見出されちゃう時。あまりにも誰かの宿題を自分風に写生した感じの記事を見るとげんなりします。
    一代表として、正当なレビューをマジメにお願いしたいですね。マジメにやっている人にホントに失礼!

  2. フィエSTのペダルレイアウトについてこんな見解もあるようです。
    http://www.auto-g.jp/news/200505/09/newcar02/index.html
    こういった視点からだとフットレストがない理由も見えてきますが…左ハンドルにはあることを考えるとこじつけになっていまうのかもしれません。
    かつて乗っていた欧州コンパクトではタイヤハウスがフットレスト兼ねて(?)いて、右ハンドル仕様では右側にフットレスト(に相当する突起部)がありました。それはそれで慣れると便利なものでしたが…

  3. ヨーコさん>>
    確かに、ホントに乗ったのかな~と思うような記事にはがっかりしますね。あと自分的には中途半端なデザイン論がちょっと…って感じでしょうか。提灯記事も多いし、もはや雑誌はその機能を失ってしまっているのかもしれませんが、視野はひろげたいなーと思っているので、またそれなりに読むと思います。
    れいんさん>>
    通常運転時にはやっぱり左足がお暇な時間も多いのでレストはなくとも置き場所はやはり欲しいところです。カカトだけで常につま先を浮かしていると足つりそうですよねえ。

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