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那珂川町馬頭広重美術館

那珂川町馬頭広重美術館は、展示品と同様にその建築もまた素晴らしい。


2000年に竣工したこの美術館は、広重コレクターとして有名だった地元出身の青木藤作氏の寄贈によって計画され、隈研吾建築都市設計事務所の設計でオープンしたもの。
2001年の村野藤吾賞、および建築業協会賞受賞を受賞している。
外観は地元八溝杉を使用した格子のシンプルな造形の反復によって成り立ち、それゆえに日本的で落ち着いた印象を与え、また周りとの調和も申し分ない。また、外装だけでなく、床材の芦野石や壁の鳥山和紙などにも地元産の素材をうまく使っているそうで、仕上がり以上に好感が持てる建築だ。
ただ格子のピッチ、あるいは木材の太さなど、きっと考えられた上でのものだろうが、もう少し密度があっても良いかなと言う気はした。格子の隙間から見える鉄骨や、ガランとしたエントランスから、ホームセンターの資材館のような印象になってしまいかねない。そうでなければ、箱は良いとして、内装にもっと素材だけでなく、日本的な緊張感を持った意匠や装飾を与えるのも良いかも知れない。

入り口から通路を通り抜け、裏手にまわると砂利敷の庭があるが、要所に竹が植えられ、とても効果的に建築を演出しているように思う。ただ、逆に館内側からの庭の見え方にはもうひと工夫欲しい感じだ。なんとなくどこかで見たような気もしてくるが、妙法院三十三間堂と言うと褒め過ぎだろうか。あちらはそれだけの長さを必要とする「理由」がある。
それにしてもこの馬頭というところ、鉄道の駅はないし、クルマでも各ICから50分以上となかなか大変なところにある。こういうところこそ行きたくなる気持ちも確かにあるが、房総にだって浮世絵美術館はあるし、実際魅力的な企画展があると知ってもそうそうフラっといけるところではなく、いらぬ心配などもしてしまう。でも、魅力的な建築だけに、地元に愛され、馴染んでいつまでも残って欲しいと思う。

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Categories: Architecture, Travel

俺たちは忘れない » « 北関東澄生めぐり

2 Comments

  1. でぃりぃ@花粉中

    2008年2月24日 — 11:53 AM

    あ、馬頭町(今は名前かわっちゃってるのかな?)は15年以上前に仕事で行った事ありますわ。(ゴルフ場の現場の仕事で、馬頭は泊まっただけでしたが)
    ひたすら山奥まで車を走らせた記憶がありますが・・・川魚料理がたいそう美味しかったのだけ記憶に残ってます(笑)

  2. >>でぃりぃどの
    この293号線ってのはなかなか良かったですよ。でも休日は混むのかな?馬頭は温泉もあるんですよね。
    川上澄生美術館の方は写真とるのに良い場所でしょ?

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