少し日が経ってしまいましたが、先日の甲府行きのついでに立ち寄りました。

乾徳山 恵林寺

今はちょっとした戦国時代ブームとあって、恵林寺も武田信玄の菩提寺としての一面の方が有名かもしれないんですが、もともとは1330年に二階堂貞藤が旧知の夢窓疎石を招いて開創したお寺で、国師の手掛けた庭園も残されていて、日本庭園好きはぜひおさえておきたい名刹です。柳沢吉保の菩提寺にもなっており、水戸黄門ファンとしては、山形勲のたくらみ顔が目に浮かびますが、あの悪家老ぶりは作り話のようですね。

乾徳山 恵林寺

このお寺はとにかく水が豊富なようで、境内の水路には勢いよく水が流れ、庭園に作られた2つの滝でも、水の流れ落ちる音がそれだけで山寺の風情を感じさせて、清らかな気持ちになります。

庭は下段の池泉庭園と上段の枯山水の2つで構成されており、2.5メートルもの大石を使って組まれた雄滝にまず目がいきますが、他は思ったよりこぢんまりとしていて個々の石組みの存在感よりも、庭全体の構成がとても優れているように感じます。雌滝側からの眺めもとてもいいですし、ほかにも方丈前の廊下からだけではなく、方丈の中からの眺めなどもふくめて、いろんな角度から眺めてみたいですね。

乾徳山 恵林寺

土地柄苔がちょっと生えにくい環境なんでしょうか?土が露出した部分が多いためか、若干荒涼とした印象も受けますが、ちょうど見ごろのしだれ桜がちょっと華やかに演出してくれていました。

恵林寺の庭園が作庭当初からどれだけ変化しているかはちょっと分からないんですが、夢窓疎石の手掛けた庭の中では、比較的スケールが小さめなものだったんじゃないでしょうか。ここでの経験を活かしてのちに作られた天龍寺や西芳寺の庭園もぜひ続けて見てみたいところです。

乾徳山 恵林寺